車両保険
車両保険には4種類の付帯方法があります。
- 一般車両(フルカバー)
- エコノミー+限定A(単独事故以外をカバー)
- エコノミー(車との事故だけをカバー)
- 限定A(走行危険以外をカバー)
意外に思われるかもしれませが、「一般車両」というごく普通の名称がフルカバータイプで、他の名称になると補償範囲が限定されます。
もちろん、補償範囲が広くなればなるほど、保険料は高くなります。
車両保険の保険料
車両保険の保険料は、
- 対象となる事故・トラブルの範囲
- 免責金額
- 車の金額(車両価格・保険金額)
- 車の料率クラス
これらの要素で決まってきます。同じ車であっても、保険の内容により保険料は大きく異なります。また、同じくらいの金額の車でも、車種ごとに定められている料率クラスにより、保険料が大きく異なることがあります。
対象となる事故・トラブルの範囲
車両保険がカバーする範囲以下の表にまとめてみました。「車両保険をつけているから、どんな事故に遭っても大丈夫」とは限らないので注意が必要です。
一般 | エコノミー+A | エコノミー | 限定A | |
---|---|---|---|---|
単独事故 | ○ |
- |
- |
- |
他車との衝突 | ○ |
○ |
○ |
- |
当て逃げ | ○ |
- |
- |
- |
台風・洪水 | ○ |
○ |
- |
○ |
火災・爆発 | ○ |
○ |
- |
○ |
盗難 | ○ |
○ |
- |
○ |
落書き | ○ |
○ |
- |
○ |
いたずら | ○ |
○ |
- |
○ |
免責金額
免責金額とは、事故等で車両保険を使う際、自腹を切る上限額のことを指します。この免責金額を超えた分が、保険で支払ってもらえる額となります。「免責金額=自己負担額」と言えます。例えば、免責金額を5万円と設定し、事故の修理代が9万円だった場合、車両保険を使うためには、免責金額の5万円を自分で支払い、残りを保険会社が支払うことになります。免責金額が0であれば、事故の修理代が9万円だった場合、自腹での支払いは0で、9万円全て保険会社が支払います。
この免責金額を高く設定すると、保険料が安くなります。逆に、免責金額を低くするあるいは0にすると、その分保険料は高くなります。
免ゼロ特約
車両保険に免責金額(自己負担額)を設定したときに付帯できる特約です。その名の通り、免責金額がゼロになる特約です。
一般的に車対車の衝突・接触事故で、相手自動車とその運転者または所有者が確認できた場合、第1回目の事故に限り免責金額がゼロになります。車対車免ゼロ特約とも言います。
一部の保険会社では、車対車以外の事故でも免責金額がゼロになるもの(オールリスク免ゼロ)もあります。
車両評価額
車両保険の補償金額(保険金額)は、契約時に定めた車両評価額が上限となります。この評価額は、契約時の時価評価額を基準に設定されます。一般には、各社共通の車両標準価格表を基にして設定します。
車両評価額は年々下がっていくものなので、同じ車でも新車は高く、年数が経つごとに評価額(=保険金額)は下がっていきます。5年以上経って評価がゼロの車は車両保険に入れない(保険会社が受けてくれない)、ということもあります。この辺は、保険会社によってOK・NGが分かれるところです。
料率クラス
車両保険の保険料の計算をする際は、料率クラスというものを使用します。車種や型式によって9つのクラス(料率クラス)に分けられており、事故率や修理代金が高い車は料率が高く(高いクラス)、逆に事故率の低い車は料率が低く(低いクラス)なっています。
事故率の高いスポーツカーや盗難に遭いやすい高級車・輸入車等はクラスが高く、同じ金額の車両保険をかけようとしても保険料が高くなります。
評価額が同じでも、クラス1とクラス9では保険料が約4倍違います。